ZIPPO

 
このページは、ジッポーの幻の逸品を求めてアメリカ中を捜したエピード集です。
現在までの Antique Zippo コレクションは全年代、約600個。
写真をクリックすると拡大写真またはそのZIPPOの詳細が出ます。


エピソード集

幻の逸品を求めてアメリカ中を捜しました。
アメリカの滞在期間は2年間。
Zippo探しの旅の走行距離は、約30,000miles(48,000Km)
HOTELの宿泊数は、約70泊に及びました。


EPISODE - 0
アメリカは広い!広すぎる!!!
地球丸1周分の距離を走り廻っても、約20州程しか廻れませんでした。

EPISODE - 1

 まだアメリカでジッポーを集め始めた頃・・・
 地元のアンティークショップを駆け廻って・・・

 ある店で見つけた初めて見るフルマーク1953〜55年ジッポー。
カムスプリングが錆びついて、リッド(蓋)のオープン、クローズもままならないUSS(United States Steel?)アドバタイズ(広告)ジッポー。
その時は機能しない物は買ってもしょうがないと思い店を出ました。

 でも、どうしても欲しくなり次の日に行ったところ・・・、もうありません。
私は、ディーラーにまくしたてるようにロクに通じない英語で 「あのZIPPOはどこに行ったんだ?」問い詰めると、
彼は「いつ売れたかオレも知らない」と、言っているようでしたが、英語がよく判りませんでした(笑)

 でも、そのディーラーは「こんなZIPPOを持ってるぞ」と絵に書いたのは、スクエアダイアゴナルライン(1936年製のZIPPO)。
そんなモノ図鑑でしか見たことがない私に、ディーラーは「いくら出す?」と聞いてきます。
もちろん想像もつきません。

 後日、実物を見せてもらったところ、本物か偽物か全然判りませんでした。
なにしろ1937年復刻版も見たことがなかったので・・・

 本物と確信するまで数日かかり、約3週間のディーラーとの交渉の末、やっと手に入れました。
彼はこれが本物かどうか、いくらの価値があるのか知りたかっただけのようでした。

 おかげで私も手に入れられるだけのジッポーに関する本をアメリカで買うことになり、勉強になりました。
そのジッポーは1936年スクエア、カムスプリングはピストンのフルオリジナル未修理モデルでした。

 あの日、機能しないUSSジッポーを買っていたら、こんなチャンスには巡り合えませんでした。

  あの日以来、機能しないZIPPOは買わないことを誓いました。

 このジッポーは私にとって初めての戦前ジッポーとの出会いであり、ジッポーコレクションの始まりとなった宝物です。


EPISODE - 2

 World War II ZIPPOを求めて約10,000km走った頃・・・
 地元から約1,000km離れたある町で・・・

 見つかる!見つかる!3バレルにテーブルライター。

 アンティークショップをもう500軒は廻った頃、こんな光景はまだ見たことがありませんでした。
それほどVintage Zippoはアメリカでも珍らしくなっています。
ある店では "You can't find anymore!"「あんたらにはみつけられ ないよ」とまで上から目線で言われてしまいます。

 でもそこのたくさん見つかった店には、日本人ディーラーが毎年来るようで、3バレルはあれど、あまり良いものは残っていませんでした。

  その店には複数のアンティークディーラーが入っていて、店の入口近い2つのディーラーが堂々とジッポーを売ってます。
奥のディーラーはたいした物も無いようでしたが、なにか直感的に気になるので、くまなく捜してみると、入口からはあると思えない所にありましたよ! WW2がっ!!

 初めて見た時の感覚は「これ本当にジッポー?」という感じ。
ブラッククラックルは完全に剥げ、質の悪そうな鉄ムキ出し!
カムもパ ンチドスチールからステンレス50'sに交換されている修理モノですが、今もメインに使用している私には感動の宝物です。
もちろん、その日のうちにクリーンアップして、何度も点けたり消したりして・・・一緒に寝ました(笑)


EPISODE - 3

 その帰り道、地元まで300kmぐらいのとこで・・・

 あるグランドで、約100ディーラーほど集まっているアンティークショーがあるとの情報を得て、行ってみたところ、1軒だけありました。 ジッポーとナイフばかり集めているディーラーが。

 その夫婦は約10州をまたにかけて毎週のようにショーに出店している自称ジプシーディーラーです。
夫がナイフを集めて、奥さんはジッポーを集めていて、そこには100個ほどのジッポーが並べられ、これまた初めて見る光景でした。

 彼女に私の1936年ジッポーを見せて、「こんな物を捜しているんだ」と尋ねたところ、

ジプシーディーラー: 「1度だけ見たことがある。」
    私     : 「じゃぁアウトサイドヒンジは?」
ジプシーディーラー: 「見たことが無い!」

 10年捜し廻っている彼女でも見たことの無い「幻の物」だということに改めて気がつきました。


EPISODE - 4



 アウトサイドヒンジを求めて約25000Km走った頃・・・

 これだけ捜してもアウトサイドヒンジはまだ見つかりません。
訪ねたアンティークショップ・モールはゆぅに1000軒を越えました。

 3日かけて走った、私の住むサクラメントより約3000km離れたあるアンティークショップで「どこそこのMikeなら持っているはずだ」との情報が得られました。
そのショップでなんとか彼の電話番号を聞き出し、彼に電話したところ、心よく会ってくれるとのこと。

 翌日、彼の自宅に出向きコレクションを見せてもらうと、30年代、WW2がどっさり、テーブルライターや多くの Mint in Box、有名企業モノ・・・
 あれもこれも欲しくなり、選び出すとお金がいくらあっても足りません。数を絞って手に入れたものは、
2nd-Model バークロフト
WW2(4Barrel-Plain)
WW2(3Barrel-Mint in Box)
Old Sports Seriese
Nickel Silver
RCA, CANON

泣けるほどお金が飛びました。

でも、かなり値切ったので、彼も泣いてました(笑)

しかし、30年代はどれも37年以降の修理品ばかりで、アウトサイドヒンジにはまだ出逢えませんでませんでした。

EPISODE -5

 その帰り道、地元より約2000km離れたる小さな町のアンティークショップで・・・

 いつも言っている私の口癖「ZIPPOあるか?」を女主人に尋ねると、「先週まであった」。
こんなような回答は何百回も聞いています。
そのあとの私達の言葉は「どんなZIPPOを持っていたんだ?」、これに対して返ってくる答えの9割方は5バレルもので60's〜80's。

 でも彼女が取り出すものは "ZIPPO Collctors Guide Book"で、指差すものは33〜35アウトサイドヒンジではあーりませんか!

「いつ手に入れたんだ?」
「どこにあったんだ?」
「誰に売ったんだ?」
「どこへ行ったんだ?」

もうそれはしつこく聞きまくって、得られた情報は、そこから約800km離れた北の小さな町のアンティークディーラーが買っていったとのこと。

 その町は約18000人程度の町・・・

 そのぐらいの町のアンティークショップなら10軒以内のはず・・・

 すかさずクルマをすっ飛ばし、翌日にはその町にたどり着き、すべてのディーラーに聞き廻り、それらしいZIPPOコレクターならいるとの情報を得ました。

 その情報からスーパーマーケットに勤めているその人を訪ねると、店内でもZippoコレクターとして有名らしく、すぐ話しが通じました。

 しかしその人が持っている一番古い物は1947〜49年の3バレルがやっと1個で、私が使っているWW2を見せると驚いていました。

  彼にここまで来たいきさつを話し、もうこの町から見つけるすべを無くした私は町を出ることにしました。

 後日、情報元の女主人に電話をしたところ、アウトサイドヒンジを買って行ったその人は、アンティークディーラーではなく、ただのコレクターだったらしいのです。

 いきさつを話しておいた彼は、今でもその町のどこかのアンティークショップにアウトサイドヒンジヒンジが売っていることを信じて、血まなこになって捜していることでしょう(笑)


EPISODE - 6




Zippoライターを300〜400個集め頃・・・


ふと思いました・・・

灰皿が無い!

友人に言われました。
「これだけライターがあって、なんで灰皿ないの?」

普段使っている灰皿はキャンベルスープの空き缶。
これじゃぁしょうがない・・・

でもどうせ使うならZippoのように永久保証が付いて無くても一生使える物がいい。

そこでそろえたものが左の灰皿です。
どれもコレクターズアイテムです。
写真をクリックすると拡大します。

EPISODE - 7  

Zippo探しの旅は33000Kmに及びました。

 アウトサイドヒンジはまだ1つも入手していません。

 目指すは、Zippo本社ミュージアムOPEN記念SWAP MEET。(※1)

 カリフォルニアから約6時間飛行機に乗り、大陸横断、飛行場からさらに約400Km走ったところにBradfordはあります。

 とても静かな町ですが、この日ばかりは町の人口も数倍に膨れ上がったそうです。
町でもお祭りをしているのですが、BradfordはZippoの町、なにやら町を上げてZippo祭りをしているように感じました。

 SWAP MEETでは東アメリカ中からZippoコレクター、ディーラーが集まりZippoの売り買い交換を繰り返します。

 ありました!ありました!アウトサイドヒンジ!

 そして、やはりここでの注目の的は1stモデルにアウトサイドヒンジ。
しかしここでもこれらの品は超ビンテージで、高額で取引きされています。
やはりディーラーも人の子。コレクターです。
1stモデルやアウトサイドヒンジを売る奇特な人もいれば、ただ見せるだけの人もいます。

 売る気のある数人のコレクター達と連絡を取り、改めて宿泊HOTELや本人の自宅に出向きます。
  持っている人は持っているもので、多くのアウトサイドLate33〜35、スクエア36〜37、ラウンド38〜41がたくさん・・・
WW2に関しては見るヒマもないほどです。
しかし、どうしてもアウトサイド33〜35は修理品が多く、選ぶのに苦労しました。
彼から入手したのは33〜35RMF、36→アウトサイドです。(※2)

(※1)1997年SWAP MEETのお話しです。

(※2)数ヶ月後、このディーラーのコレクションは、全て他のライターディーラーに買い取られてしまいました(=T・T=)



EPISODE - 8
 誰かに言われました。

「吸うタバコは1本なの何でライターそんなに有るの?」

これはもうコレクターの性。

その人には「ただ古いのが欲しいだけ」と言っておきますが・・・

 長くコレクターをしていると色々な物が目に入り、つい他の物も買ってしまうものですが、Zippoに費やすお金が多いもので自粛してます。


EPISODE - 9  

 アメリカでアンティークショップを廻るにあたって、どこを走るにしてもひたすら走るに変わりはないのですが、特に内陸側は本当にただひたすら走る場合が多いです。
 
 砂漠みたいな枯れた荒野の一直線の道路をひたすら・・・

 遥か彼方に薄く見える山を1つ越えて町があったら近いほうで、それを5つ越えても町が無い場合もあります。
 でも不思議とガソリンスタンドはやたらあって、ガス欠の心配はありませんでした。

 
 アメリカ東側は、比較的町と町が近いのですが、逆に網目のようになっているで、2週間ほどの旅行(しかもジッポーを探すだけの旅行)でも、とても1つの州を廻りれません。

 また最近はジッポーがとても人気で、ある町の10軒以上のアンティークモール、ショップに行ってもZippoが1つも無い場合があります。ディーラー数にして100〜200以上見まわっても。

 ジッポーを探す目的だけに1日(約300マイル)走って、入手したのは1個 だけなんて日もよくありました(=T・T=)


EPISODE - 10  

 アメリカでジッポーを探している間、ストリートアンティーショーでCoke Zippoのボトル付が売っていました。
 ジッポーは本物、Cokeボトルも本物?
でもジッポーのプラスチックボックスの下に貼ってあるシールには「200 REG BRUSH FIN CHROME」
 そう、Coke Zippoのフェイクです。


 アメリカの有名なフリーマーケットでも、ジッポーのコレクターでもなんでもないアメリカ人ディーラーが、10〜20個のベトナムジッポーだけを売っているのを見かけます。
 そこではベトナムジッポーが特に日本人に高く売れるので1964〜72年のプレーンをベースにベトナム柄を彫りヒンジやカムスプリング、リベットをわざわざ交換し、全体にサンドペーパーをかけ、薬品を使い古く見せたものを売ってます。

 ある大きなライターショーでもベトナムジッポーをたくさん売っているディーラーを見かけたのですが、そこにはなんと1988年の1932レプリカにベトナム柄を彫ったものまで売られてました。
 これでは自分はフェイクを売っているんだと言わんばかり。
1個だけを見ると現実的には見分けがつきませんが、そこで売っているZippoには共通の古さがありました。


 ジッポーの初期モデルはブラスのチューブ材からできているので巧みな人は作ってしまうかもしれません。

 初期モデルはアメリカでも驚くほど値が上がって来ているので、本当に注意が必要です。
 当HPの「アウトサイドヒンジ研究室」が少しでもお役に立てれば幸いです。



EPISODE - 11

 実は、この1stバークロフトは、カリフォルニア州サンフランシスコに住んでいる知り合いのアンティークライターディーラーが、なんと!私の住んでいたサクラメントで発見した物なのです。
サンフランシスコとサクラメントは、120kmぐらいの距離です。

 私の住んでいたサクラメントは、カリフォルニア州の州都で、昔は「金」が取れたそうで、とても古い町です。

 私がZippo探しの長旅に出ている間に、彼は古都サクラメントにやって来て、アンティークショップを廻ったそうです。
しかし、彼は、私がサクラメントに住んでいたことをすっかり忘れていたらしく、サクラメントにZippoが無いことを嘆きながら廻ったそうです(笑)
 しかし、彼が唯一見つけたZippoが、小さな店で見つけた大きな幻の逸品。

 そのアンティークショップには、たまたま幻の1stバークロフトが入荷したそうです。

 彼とは親しかったので、すぐに私に”売りたし”のTEL&FAXをしてくれましたが、後にサクラメントでこれを入手したことを知らされた時は、けっこーショックでした・・・(=T・T=)


EPISODE - 12
zippo all  帰国の際、持ち帰ったジッポーは約600個。
 写真はアメリカにいる時に撮りました。

 別に熟成させてるワケではないのですが、日本に帰ってきても、しばらくは手付かずで殆ど箱に入れたままでした。

 先日(キーワード6:2000年7月に)約半分ほど大きなショーケースに入れましたが、残りは手付かず・・・

 アメリカで入手した1stモデルZIPPOは、そのコレクターの家に直接行って買ったのですが、その人が持つジッポーの数は約3000個。
1部屋の2つの壁がZIPPOで埋まってました。

 写真に写っているのは約400〜500個ぐらいですが、その6〜7倍・・・
恐るべし筋金入りアメリカ人コレクター。

 ところで、皆さんはどのように飾ってますか???


EPISODE - X
Zippoにまつわるエピソード・・・

まだまだ続く・・・(かも?)

 

ご意見、ご感想等ありましたら Zippo BBS へどうぞ。

Copyright(C)1997-2009
WeBOoO OKZIPPO
OSAM All rights reserved