生まれて初めて１人で空を飛んだ時の写真です。
この瞬間の事はよく覚えています。おそらく一生覚えていることでしょう。
今では既にエアラインパイロットになったインストラクターに撮影してもらいました。
それまで１６時間ほどインストラクターと一緒に飛んでいたのが、 １人で飛ぶことになり、全てが自分の責任に・・・

その時のインストラクターとの会話です。
（もちろん和訳）
Ｉｎｓｔ：　そろそろソロやりたいか？（注：シャレではない（笑））
Osam：　Ｙｅｓ！Ｙｅｓ♪（和訳じゃないじゃん（笑）！）
Ｉｎｓｔ：　じゃぁ、今日は３回トラフィックパターンを完璧にこなしたらソロをやらせてやる。
　　 （トラフィックパターン：離陸、定常パターンを廻り着陸すること）
Osam：　Ｙｅｓ・・・（今日は無理だな・・・）
Ｉｎｓｔ：　俺は今日、操縦桿を持たないからな！！
Osam：　Y...Ｙｅｓ・・・・・（そ、そー言われても・・・）
Ｉｎｓｔ：　キッチリ決めろよ！（笑ってない）
Osam：　ＹｅｓＳｉｒ！！（プレッシャーには強い）

　その後、３回のトラフィックパターン中、２〜３回のアシストが入り、今回は無理かな・・・と・・・。
　そして３回目のトラフィックパターン中・・・
Ｉｎｓｔ：　次はショートフィールドフルストップランディングしろ！
　（ショートフィールドフルストップ：できるだけ短い距離で着地し、完全停止する事）
Osam：　Ｒｏｇｅｒ！

　ランディング後・・・
Ｉｎｓｔ：そこのＴａｘｉＷａｙに入れ！
　（ＴａｘｉＷａｙ：滑走路脇の飛行機の通り道）
Osam：　Ｙｅｓ？（お説教かな？）

　おもむろにインストラクターはシートベルトと、ヘッドセット（インカム） を外し、降りる準備・・・
Osam：　おいおい！！（(笑)えない）
Ｉｎｓｔ：　行け！！（少しだけ（笑））
Osam：　え？
Ｉｎｓｔ：　ソロに行って来い！（（笑）ってる・・・・コワイぞ！）
Osam：　じゃぁ、写真撮って♪（開き直り）
Osam：　モードはＰで、オートフォーカスに任せて・・・（どーたらこーたら）・・・
Ｉｎｓｔ：　？？？
Osam：　・・・・・。（ダメかこいつに説明しても・・・（苦笑））
Ｉｎｓｔ：　じゃぁ、気をつけてな！Ｇｏｏｄ　Ｌｕｃｋ！（親指立ててる）
Osam：　ＯＫ！（もちろん親指立て）

　 初のソロフライトは今でも覚えてますが、アメリカに行って１ヶ月目 のこと・・・
この瞬間、全ての責任が自分にのしかかるかと思うと、もの凄い プレッシャーに身まわれました・・・
幸い、昔から緊張やプレッシャーには強い方なので、全ての操作を間違いなく、 レディオコミュニケーションも間違えなくこなせました。
エアスピード、エンジン回転数、姿勢計、昇降計、方位計、高度計、ターンコーディネーター、エンジン温度計、全てのチェックを３回して、操縦桿、スロットル、フラップを操作していく・・・事故を起こしても墜ちても全て自分の責任です。おおげさですが、この生きるか死ぬかの感覚は今でもハッキリ覚えています。

３回のトラフィックパターンが終わる頃・・・
Ｉｎｓｔ（Ｒａｄｉｏ）：　Osa〜m〜降りて来ォ〜い・・・チッチ（←無線が切れる音）
Osam（Ｒａｄｉｏ）：Ｒｏｇｅｒ！・・・カチッ（←Ｒａｄｉｏボタンを離す音）

　ランディング後・・・
Ｉｎｓｔ：　Ｇｏｏｄ　Ｊｏｂ！　Ｈｏｗ’ｓ　ｙｏｕｒ　ｆｅｅｌ？
Osam：　It　ｗａｓ　ｖｅｒｙ　ｅｘｃｉｔｉｎｇ！
Ｉｎｓｔ：　ＯＫ！Ｌｅｔ’ｓ　ｇｏ　ｈｏｍｅ！
Osam：　ＹｅｓＳｉｒ！

１６時間にして初ソロフライト・・・ これは日本人では（ＳａｃｒａｍｅｎｔｏＥｘｅｃｕｔｉｖｅＡｉｒｐｏｒｔで）初の記録だそうです。
アメリカ人の初ソロのアベレージでも２５〜３５時間前後。
ちょっと自慢なんです♪